10/2 山田貴子(pf)3@DOXY
清水昭好(b)、勘座光(ds)
昨年、巨大台風接近のため、
聴くことができなかった貴子さんのトリオ。
その際のメンバー、清水君と勘座さんとの
ピアノトリオで収録したアルバム「Remembrance」。
その発売記念ツアーで2年ぶりに聴かせていただきました。
兎に角、耳に馴染んで聴きやすい。
温かみある音の中、熱量と歌心あるアドリブ、
心象風景からインスパイアされた貴子さんのオリジナルに
それをしかと体感することができます。
この日はもちろん、アルバム収録曲中心のセットリスト。
オープナーのA Long Wayはシャープで引き締まった音使いがカッコいい。
Last Snow In Aprilはサブタイトルにもある
平成という時代に思いを馳せ、
3拍子のメロディにゆったりと体を預ける。
雄大な清水君のベースソロも聴きどころ。
Sincerityは誠意という意味の通り、心を込めた雰囲気ある極上のバラード。
貴子さん自身の誕生月をタイトルにしたNovember。
リフが印象的で責めの5拍子、貴子さんも強い鍵盤タッチ、勘座さんのドラムソロの熱量もいい塩梅です。
スタンダードは小気味良いSwing感が良い
But Not For Meをチョイスするところが上手い。
昨年の台風接近と共にツアーした際に
できたというUnexpected Rainは、
前のめりになるドライブ感がサビでは
三位一体の激しい賑々しさが高揚感を生んでいます。
後半2曲はバラード調なナンバー、
Hasu、タイトルチューンRemembrance、
冒頭に書いた通り、温かみあるサウンド、
このメンバーだからこそ聴けたと再認識。
心洗われる雰囲気がそこにはありました。
Encoreはアメリカ民謡の
Shenandoahでゆったりとお開きに。
このご時世でツアーできたこと、
積極的に宣伝できないにもかかわらず、
聴きにみえたオーディエンスへの感謝を忘れず、
感涙されていた貴子さん、
その思いもしっかりと伝わる好ライブでした。
また是非ツアーで聴きたいピアノトリオです。
Set List
※記載以外は全曲山田貴子オリジナル
1st
A Long Way
Last Snow In April 平成の終わりに
Sincerity
November
2nd
But Not For Me(George Gershwin)
Unexpected Rain
Hasu 蓮
Remembrance 記憶
Encore
Shenandoah(アメリカ民謡)